お好み焼き教室・たこ焼き教室の専門学校|若竹学園

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宮城県石巻市渡波(わたのは)地区で初めての炊き出し

2011年5月17日(火)

初めての炊き出しで緊張

最初の訪問地は石巻市渡波地区のJR渡波駅前。石巻市と女川市との間にあって津波が駅前まで到達。甚大な被害のあった地域のひとつです。この時もまだ、ガス、水道は通っておらず満潮になると道路が冠水して住民の皆様は不便な生活を強いられていました。
 被災地での炊き出しは初めてだったので「皆さんに喜んでもらえるだろうか?」「こんな大変な状況なのにてっぱんダンスを踊るなんて不謹慎では」と不安一杯で準備を始めました。ところが、12時からのスタートに何と1時間以上も前から並んで待っていただきました。駅前は陽を遮るものもない中、めいめい帽子や新聞紙を被られ、私たちも大慌てで出来るだけ早く焼き始めようと必死に準備をしました。

5月とはいえ、日差しの強い中待っていただきました

大阪、東京からにっぽんお好み焼き協会のメンバーのお好み焼き店店主がボランティアで駆けつけてくれ、本場大阪の本物のお好み焼きを皆さんに食べてもらおうと本格的なレシピで焼きました。特に、NHK連続テレビ小説「てっぱん」でお好み焼きを焼く手伝いをしてくれた「チームてっぱん」のメンバーは全員参加で大活躍しました。

炊き出しスタート

12時の炊き出しスタート時には既に長蛇の列で、噂を聞いてきた住人の皆様が続々と集まられました。驚いたのは「てっぱん」を見ていた方が非常に多く、「番組に出ていたお好み焼きと同じものです」と伝えると、顔がぱっと明るくなり、大変喜ばれました。

 そこでわかったのですが、「てっぱん」は3月末までの放送予定だったのが、震災で一週間お休みして最終週が4月にずれこみました。ところが、被災地では家を失くされた方や、無事であっても電気が通っておらず、皆さん最終週を見ていらっしゃらないのです。「最後はどうなったんですか?」「あかりちゃんと滝沢君はどうなったの?」「田中荘は?」という質問をいっぱい受けて、その説明に大わらわでしたが、皆さんすごく喜ばれました。

段ボールで急ごしらえのパネル。かみなり家の佐藤さん制作です

当初400枚のお好み焼きを焼く予定をしていましたが、お世話いただいたボランティアの方が、開始前から行列ができているのを見て、「少しでも多くの人に食べてもらいたいので、大きさを小さくしてもよいので何とか600枚位焼いてください」と言われて急遽変更して焼き始めました。

 混乱を避ける為に一人一枚ずつでお願いしましたが、特にクレームもなく順調に進んで行きました。仕込みをする人、焼く人、ソースを塗って渡す人、と自然と役割分担もできてスムーズに流れ出してしばらくして気がつくと、先ほど渡した覚えのある顔が・・・。一人一枚だったので、もう一度列に並ばれていたようです。ご家族の方に持って帰られたのでしょうか。申し訳ないやら、ありがたいやらで複雑な心境でした。

 印象的だったのは、皆さんの笑顔でした。にこにこと本当に心からの笑顔で「ありがとうございました」「頑張ってくださいね」と、逆に励まされて、こちらの方が泣き顔になりそうでした。

 あれだけの被害に遭われて、あの落ち着きと笑顔。東北の方々の底知れない奥深さを感じました。
 この辺りでは、関西風のお好み焼きを食べた事のある方がおられず、皆さん「美味しい!」と喜んでいただきました。温かい食べ物で、形もまあるいお好み焼きで、少しでも気持ちが和んでいただけたのではと思います。

 最後に後片付けをしていた時、近所の方が足りない備品を貸して下さったり、洗い物を手伝っていただいて、本当にありがとうございました。私たちの方が逆に感動と元気をもらった炊き出しになりました。

協賛

日清製粉㈱、ブルドックソース㈱、岡山フードサービス㈱、浜弥鰹節店、㈱宝屋

協力

陸上自衛隊第三師団司令部、NPO法人難民を助ける会、㈱第一グリーン、
特定非営利法人キューオーエル、テレビ朝日、AIGスター生命

ボランティアで参加頂いた方

日清製粉㈱ 山下様、佐々木様 ・ ブルドックソース㈱ 関根様 ・ AIGスター生命 大谷様
NPO法人難民を助ける会 伊藤様

にっぽんお好み焼き協会会長 佐竹佐知子  お好み焼きでん 田中昌行
お好み焼きかみなり家 佐藤雷太   浜弥鰹節店 木村忠司  たこ焼きあきない 篠原泰二
お好み焼き文字平 中野 潤  青年座(女優) 高橋 幸子

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